警察、逃亡タイ人証言の身売買容疑を否定?両国の証言と捜査に食い違い

カンボジア警察は23日(土)、タイとカンボジアの国境付近で最近救出されたタイ人9人は互いに口論を起こしており、先にタイ人が主張したような人身売買業者から逃げていたわけではないと明言した。この発表でKhmer Timesは「カンボジア警察、逃亡タイ人証言の身売買容疑を否定」という見出しを報じていますが、カンボジア警察の発表では「タイ人が逃亡したカジノでは人身売買ではないが、求人詐欺によるオンライン詐欺が行われており」と述べており、放火についての証言等に食い違いが生じているに過ぎません。

これは、下記の投光記事でタイ人逃亡者の証言をタイ警察がカンボジアに調査要求後、カンボジア側の警察が調査したものである。

*下の掲載記事をご参照ください。

カンボジアのバンテアイミアンチェイ州警察は23日(土)、救出されたタイ人9人全員がポイペトでコールセンター詐欺師として不法就労を強制されたとするタイメディアの主張に応じて声明を発表した。
ポイペト市は、カンボジアのギャンブルの目的地の都市であり、タイとカンボジアが国境を接するカンボジア側の街で国境沿いにカジノ地区がある。

カンボジア当局者らは、ポイペトのカジノ地区を訪れ、タイ人9人の証言による放火後、コールセンターのマフィア組織から逃げようとしたと主張について、タイ人の主張とは異なり、9人のタイ人はカジノでの仕事を求人に応じるため、極秘にカンボジアに入国したが、実際にはその建物でコールセンターのギャングで働いていたことが判明した。また、強制捜査後、カンボジア警察は女性10人、男性7人の計17人のタイ人を発見し、その後、彼らはさらなる捜査のために市の警察署に連行されたという。

調査したカンボジア警察によると、タイ人9人は乱闘となり、その後建物内の一室に放火し、事態を鎮めようとした職員らに暴力を振るったという。警察によると、タイ人9人は法的措置を恐れたため、月曜、タイ・サケーオ県のバン・クロンルック国境検問所近くの有刺鉄線を通ってタイに入国することを決め、その結果、体に切り傷を負ったという。

彼らは、「カンボジア人の雇用主が逃亡者に対して暴力を振るったという証拠は見つからなかった」と付け加えている。

警察の発表ではカジノでのオンライン詐欺は事実、放火の原因、暴行では食い違い

しかし、タイのサケーオ県「ピープル・ネットワーク」という市民社会団体は、タイ人9人全員が働いていた同じカジノから人身売買から逃れようと逃げてきた被害者約30人から助けを求める通報を受けたと主張している。

同グループの主要メンバーのアマリン・イーヘン氏は、この人身売買組織のトップは「アー・ワン」という名の中国人で、「詐欺行為に加えてカンボジアでタイ人労働者を殺害し、暴力を振るった」と述べた。

逃亡したタイ人9人がタイ当局に語ったところによると、同カジノのビルには200人のタイ人が拘束されており、彼らはカンボジアで働いていた際、詐欺電話を​​拒否すると脅迫され、殴られ、さらには殺害されたという。彼らはまた、タイ人被害者がマフィア組織メンバーによって射殺されるのを目撃したと主張した、という。

当然、タイ警察は更なる捜査をカンボジア側に求めるだろう。

掲載写真:Khmer Times

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