オミクロン症例でも当局に無通告、治療薬に頼る人が続出であった
カンボジアのオミクロン感染症例は3月半ばになると、街の薬屋さんの声を聴くに2月にコロナ治療薬:Molnupiravir Capsulesを求める客が多く来たが、3月初旬を過ぎると急減したいう。
PCR検査のぼったくり値段と信頼度の低さもあって、安価な抗原検査キットで陽性となれば当局に通報せずコロナ治療薬:Molnupiravir Capsulesで我慢した感染者が2月は多かったという。
プノンペンではコロナ治療薬は市販なら、5日分60㌦で実質値下げなし、地方なら州都の郵便局で50㌦、郵便局へのアクセスの不便さからプノンペン住民のアクセスからみれば、容易ではなく反って高価なものになるという。それに薬局の人に取材すれば、コロナ治療薬を購入した人で当局に感染報告をする者など、ほとんどいない。
・ボッタくり値段で信頼度も低いPCR検査、少ない検査機関に炎天下に並んで馬鹿をみたという話はあっという間に拡がった。
・コロナ治療薬、何で郵便局扱いなの?と疑問があっても2月初めは炎天下で並ばされた。それが出回れば、値下げが実質薬局で買えない地方のみ、それもたった5ドル、政府の補助金が出ている訳じゃない。それに保健省は管轄外と苦情に対して無責任な対応に終始した。
となれば、真面目に当局に通告する感染者はいない。せいぜい、統計上の基礎となるのは、入院者の数、つまり中等症状以上の者たちだけとなる。中等症状で虫の息にでもならない限り、無通告の自宅療養者が圧倒的に多かったのだろう。プノンペンの日本人社会にも一通りオミクロン株は一巡したようで感染者も多かったが、日本大使館もカンボジア当局もその数をつかめるものではない。それで、日々配信の在カンボジア日本大使館からのメールはアリバイ通信のようになる。そして大使館も日本政府も全くカンボジアのコロナ感染者数なんて信じていないから、タイやべトナムよりもカンボジアからの日本人帰国は「指定国」として検疫期間の指定する宿泊所で3日間の隔離、だから今年こそ桜の季節には、と願っていた人も会社でも諸費用を負担してくれない者たちは、帰国を先延ばしにする以外に手はない。
*今や誰も信用しないカンボジアの一日当たりの感染者推移、民衆の信頼のない政府の統計とはこんんなものなのであろう。ソビエト時代、ロシア革命以来のGDPは統計上30倍の伸びだったが、ソビエト政権が崩壊してみれば、たった6倍弱であったという。中国とて似たような統計である。
日本は遅かれ早かれ入国規制緩和になる。陰性証明よりもワクチン証明重視に
タイは4月から入国者にワクチン接種者に72時間以内の陰性証明書を扶養したが、これが続く国が次々と現れるだろう。日本政府も思い切った入国緩和策を出さざるを得なくなる。中国のゼロコロナ政策はそのうちなし崩し的に変わるだろう。日本もまた第6波の経験からワクチン接種の促進によってある種のコロナ蔓延放置策になるであろう。
掲載写真:3月半ばから売り上げ急減のコロナ治療薬 画像:Khmer Times