植樹の呼びかけの一方で、州当局は50ha超の浸水林の違法伐採を確認

コンポンチュナン州カンポンレン地区の浸水森林地帯に侵入し、大規模な違法伐採が確認された。

このたび、コンポンチュナン州コカンポンチュナン水産局:タット・シハク水産局局長は、水産局職員チームを率いて、コンポンレン地区イェアイ・ピーチの浸水した森林地帯を視察した。その際、当局者らは違法伐採者の伐採に使われる機械の置き去りを目撃した。

同局長は視察中、3台のマシンを動かす者たちの姿を目撃したが、水産局職員チームが現場に到着すると、犯人らは現場に3台のバイクを残して逃走した。

同居長の視察チームは、50ヘクタール以上の浸水した森林地帯が伐採されていることを確認した。同局長は容疑者らが残したバイク3台を押収し、犯人たちを法廷へ送る準備のための情報を集めているという。また警察は、犯人の証拠を入手しており、現在、捜索中である。

この事件に関して、コンポンチュナン州農林水産局:ニンジン・フン局長は、浸水した森林地帯への侵入に関する専門職員からの報告を待っている。また同氏は州知事に対し、その地域を視察する委員会の設置を要請する予定で、法的手続きに従い、報告書を作成し、裁判にかけることを目指すとしている。フン・セン首相からも、法律違反を強く取り締まるようにとの指示を受けているという。

9日は国王主宰の植樹祭、10日に首相は、国民に毎日木を植えるよう呼び掛け

一方フン・セン首相は、国民に対し「植樹祭だけでなく毎日植樹するよう」訴えている。

「私はすべての同胞に、7月9日の植樹祭だけでなく、毎日木を植えるよう呼びかけたいと思います。私たちは学校や塔など、国内のあらゆる場所に木を植えるつもりです。特に森林伐採を防ぐために私たちは力を合わせなければなりません」と7月10日(月)にツイートしている。

今年の植樹祭は、国王ノロドム・シハモニ陛下の王室主宰のもとコンポンチュナン州で行われ、10ヘクタールの面積に希少種の苗木約13,000本が植えられているが、一方で同じ州で浸水森林が50ヘクタール以上伐採されるという皮肉というか、確信的な犯罪を確認する結果となった。大規模な違法伐採は組織的であればあるほど、伐採を組織する元締めまでを摘発しない限り、終息は望めないだろう。

掲載写真;Khmer Times

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