最高裁判所、元政府高官の「副検事殺人未遂」で有罪判決が確定

カンボジア最高裁判所は7日、2020年にコンポントム州裁判所の副検察官を殺害しようとした罪で州裁判所から懲役10年の判決を受けた元政府高官の有罪判決を支持し、これで最終審で有罪による刑が確定した。

最高裁判所・コン・シュリム裁判長は、被告をストゥンセン市在住の元コンポントム州・州横断局長:マオ・ブントウ氏(43歳)と特定していると発表した。またシュリム判事は被害者をストゥンセン市在住のコンポントム州裁判所副検察官セイ・ヴィアスナさん(41歳)であるという。

同コン・シュリム裁判長は、「最高裁判所は、下級裁判所が下した判決は正しく、法律に従っていると考えていた。裁判所はまた、下級裁判所が下したこの犯罪に対する最低刑である懲役10年は既に減刑されていたため、最高裁判所は彼の減刑を考慮しなかったとみなした」と述べた。「したがって、最高裁判所は、バッタンバン控訴裁判所の2020年5月27日付の判決を有効なものとして支持し、控訴を打ち切ることを決定した」と同氏は述べた。最高裁は、被告が政府高官であろうと、減刑を改めて考慮はしないと、控訴審を退ける結果となった。

被告:ブントウは2021年12月22日、シェムリアップ州裁判所から懲役10年の判決を受けた。同氏によると、州裁判所はまた、被害者ヴィアンサ氏に5000万リエル(1万2500ドル)の賠償金を支払うよう命じたという。彼は刑法第27条と第199条に基づく「殺人未遂」で起訴された。

被告ブントウはバッタンバン控訴裁判所に控訴したが、裁判所は2020年5月27日に判決を支持した。さらに被告ブントウは引き続き最高裁判所に控訴を続けたが、結果は下級審の判決どおりで、ここに刑が確定した。

なお、このブントウという被告、州の局長という高官であると裁判所は発表しているが、具体的な殺害未遂やその理由について報道されていない。それにしても州の局長クラスの人物が同州の地方裁判所の副検事の殺害を狙ったのだから、大胆な犯行であることは間違いない。

掲載写真:被告ブントウ

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