日本 道路と健康インフラプロジェクトに36万8,478ドルを提供

このほど日本政府は、草の根の人間の安全保障プロジェクトのためのグラント・アシスタンス(「KUSANONE」グラント)という枠組みの下で、カンボジアの4つの道路および健康インフラプロジェクトを支援するために368,478ドルを提供することに合意した

助成金契約は本日、駐カンボジア日本大使三上正博と被援助団体の代表者との間で締結されました。カンボジア国民の多くは、小さな国が気前よくと大国・中国と比べて思っているだろう。

日本大使館のプレスリリースによると、ケップ州公共事業運輸局は、ケップ州ダムナック嫦娥地区のポルントゥクコミューンでの道路改良プロジェクトの総額の93,932ドルを受け取る予定です。一方、ラタナキリ州保健局は、ラタナキリ州のスレアンクロンコミューンにあるスレアンクロンヘルスセンター建設プロジェクトのために92,305ドルを支援するというもの。

続々と日本の支援報道が目立つが、カンボジア政府の立ち位置は?

さて印象としてまたまた、という日本の支援なのである。昨年比でもカンボジアの政府公式メディアでも日本の支援が登場する記事がここにきて増えている。

これって何なのだろう?と、思い出すのは3月の日本国内の風物詩といってもそれほどポエジーではない道路工事が各所で起こる光景。要は予算付けされた公共事業を使い切ってしまおうという各自治体行政のお仕事受注である、ということは誰でも知っている。このごろの日本の支援記事の増加はいくつかの要因が考えられる。

・カンボジア政府が欧米諸国の反中国包囲網の現実化で、親中国であっても米国や日本との付き合いにどうバランスを取るかに腐心している印象がある。

・先日のベトナムのフック大統領の訪問もいかにもベトナムらしい派手派手しくはなくともしっかりと防衛、国境問題等で7つの協定を結んでいる。その協定の中身がどうなるか、中国は虎視眈々と見詰めているに違いない。そもそもフンセン政権の生みの親はベトナムである。

・バイデン政権の誕生で米国のアジア回帰が顕著である。特に米中関係の緊張の現実化にある。カンボジアは米国からもベトナムからも中国の橋頭保と見られている。特にかつて2つの戦線で中国の圧力で苦難を味わったベトナムである。こうした世界情勢を見れば、日本のベトナムへの顕著な接近とカンボジアへの援助攻勢とも見える記事の多さは中国の比ではないが、米国から示唆もあるのではないか、と思われても不思議ではない。税金で様々に米国の肩代わりしているのが日本であることは世界ではよく知られている。

掲載写真:両国政府の調印式 画像:Khmer Tmes

 

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