岸田首相のお土産(資金とワクチン)とRCEP自由貿易協定の実施を約束

日本は、4億2800万ドルの援助とCOVID-19ワクチン支援を約束

21日夜、日本とカンボジアの両首相が発表した共同プレスステートメントで、日本はカンボジアに4億2800万ドルの援助とより多くのCOVID-19ワクチンを約束した。また、日本はCOVAXイニシアチブを通じて最大130万回のワクチン接種を約束し、日本から受け取った場合、カンボジアは二国間およびCOVAXメカニズムによる購入と寄付の両方を通じて4,605万回以上のCOVID-19ワクチンを接種するだろうという。日本は、2021年12月に130万回分のアストラゼネカワクチンをカンボジアに提供している。

日本からのワクチン援助

巨額援助とワクチンの約束は、岸田文雄首相のカンボジアへの2日間の公式訪問中にプノンペンで結ばれたいくつかの合意の1つで、特に資金援助については日本の首相のカンボジア訪問へ恒例のお土産である。これなくして日本とカンボジアの外交は存続できない。これが長く日本の「援助交際」と揶揄される所以でもある。

4億2800万ドルの援助は、約5,000万ドルの国際機関への援助を通じて、3億7800万ドルの支援融資と無償資金協力に分けらている。

共同声明によると、日本の首相はまた、「対話の促進などのプロジェクトを通じて、カンボジア国民からの多様な声を反映した方法で選挙を実施するなど」、カンボジアの民主的プロセスへの支持を表明した。これとて、日本は従来、カンボジアについては現状追認しかしていない。

地域包括的経済連携(RCEP)自由貿易協定の完全な実施で合意

カンボジアと日本は日曜日、カンボジアと日本の共同声明によると、すべての人の利益のために地域包括的経済連携(RCEP)自由貿易協定の完全な実施を確保することに合意した。この声明は、カンボジアのフン・セン首相と日本の岸田文雄首相が首都プノンペンの平和宮殿(閣僚評議会ビル)で訪問した後に発表された。

2020年11月15日に署名され、2022年1月1日に発効したRCEPは、東南アジア諸国連合(ASEAN)の10の加盟国と、その5つの自由貿易協定パートナー(中国、日本、韓国、オーストラリア、ニュージーランド)との間の大規模貿易協定です。 

ブルネイ、カンボジア、インドネシア、ラオス、マレーシア、ミャンマー、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナムの10のASEAN加盟国とその主要貿易相手国をグループ化するRCEPは、世界の国内総生産と人口の約30パーセントをカバーしている。世界最大の貿易圏として、今後20年間に署名者間で取引される商品の関税の90%を撤廃するという。

以上のようにカンボジアは日本との関係では友好的なスタンスをしめえしているのだが、岸田首相が帰国してしまえば、従来の立場(親中姿勢)に戻るのかどうか、注視が必要である

なお、岸田首相に先立ってカンボジアを訪問した自衛艦2隻や今回の岸田首相の訪問はNHKをはじめとして日本のマスメディアにも取り上げられている。カンボジアの歓迎姿勢といい、日本のメディア姿勢も異例である。

掲載写真:Khmer Timesより

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