富豪の横暴 結婚間近のカップル殺害に国民が激怒

富豪の横暴を象徴する殺人事件(富裕層の銃器所有と発砲殺人)に怒りが沸騰している。

17日(月)の衝撃的な事件では、王室の敬称「オクナ」を持つ人物:スレイ・シナが2人を射殺、さらに2人を負傷させた。

この銃器を使用した一方的な殺害行為は広く国民の非難を巻き起こし、ネット上でも激しい憤りを巻き起こしている。また、王国による称号付与の人物による銃器の乱用に対する懸念も浮き彫りにし、それが富裕層の銃器所有という身勝手な不法行為に対する批判や反感につながっている。

この事件は、プノンペン都チュバル・アンポフ地区ニロト自治区ボンチョーク村にあるボレイ・ペン・フオスのボン・スノールで発生した。

プノンペン市警察署長チュオン・ナリン中将は、逃亡を図ったスレイ・シナ容疑者をカンダル州アン・スヌール地区で逮捕したことを確認したと発表した。事件直後、さらに2人の容疑者がチバル・アンポフ地区で逮捕された。

同ナリン中将は、この殺人事件は近隣住民間の根深い恨みと長年の対立から生じ、それが致命的な銃撃事件へとエスカレートし、結婚間近のカップルが死亡させ、さらに男性2人を負傷させたと述べた。

警察が大物実業家スレイ・シナ容疑者と特定したこの容疑者は、被害者らが自分に対して暴言を吐いたため、被害者らを射殺したと自白したという。

この事件は、被害者らとシナ氏の家を借りている女性との間の争いにシナ容疑者が介入した際に起きた。口論は、隣接する土地にある「マンゴーの木と物干しロープ」に関する問題が原因だったようだ。

「彼(亡くなった被害者)は私を呪った」と容疑者は語り、被害者は彼の家を借りている女性と口論していたと付け加えた。

容疑者は、口論に介入しようとしたが、被害者の無礼さに腹を立て、拳銃を取り出し被害者を撃ち、助けに来た婚約者も撃ったと述べた。

警察の発表によると、27歳のロン・リソンさんと25歳の婚約者キム・カンチャナさんは複数の銃弾によって即死し状態で、病院に到着した時点で既に死亡していたことが確認された。

他の2人の犠牲者、20歳のソコム・チャナクさんと24歳のホン・リテアラックさんは軽傷を負い、現在はカルメット病院で治療を受けている。

報道によると、逮捕の際、警察は容疑者宅からストーガー・クーガー8000ピストルを含むいくつかの品物を押収した。また逃走手段として使われた黒の双竜レクストン車、赤いホンダ・ズーマーXバイク、青いトヨタ車も押収した。

若くして銃で富裕層の横暴で殺害された被害者の葬儀 Khmer Times

結婚を控えていたカップルは、自宅にいたところ、容疑者の半自動拳銃から発射された弾丸によって殺害され、目撃者たちは衝撃と悲しみに暮れ、事件の写真は広くソーシャルメディアで共有した。

カンボジアの公務大臣であり青年連盟連合の会長:フン・メニー氏は、この事件を受けてフェイスブックで失望を表明した。

「2人が死亡した恐ろしい事件の情報を受けてショックを受けた。2人の恋人が結婚式場に入ろうとしていた」と彼は書いた。同氏は犠牲者の家族に哀悼の意を表し、紛争と暴力による無意味な命の喪失を嘆いた。「我々はこのような残虐行為を強く非難する」と彼は付け加えた。

この事件を受けて、フン・セン上院議長とフン・マネ首相は、法廷で被害者の家族を支援するために、被害者家族にボランティア弁護士サムデック・テチョ・センを任命した。テック氏とそのチームはすでに、チャス・パゴダ、チュロイ・チャンバー地区、カンポット州の葬儀場で犠牲者の家族と面会している。

容疑者のシナ氏は、国王から授けられる高貴な名誉であるオクニャの称号を持つ裕福な不動産事業家である。しかし、カンボジア・オクニャ協会は、シナ氏が同協会の会員ではないことを明らかにする声明を発表した。声明では、カンボジアの要人を代表する同協会は会員の名誉と尊厳を維持することに尽力しており、近い将来にシナに関連するあらゆる称号を剥奪する措置を講じると付け加えている。当然、即日、王室は名誉称号を容疑者から剥奪するだろう。

富豪の容疑者の不法な銃器所有と殺害事件から、日ごろ富豪と言われる殺害者が隣人や近隣の人々を見下し、傲慢な態度で接していたことが窺われる。

掲載写真:殺人後逃亡を図った富豪殺人者 警察の提供

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