実態・感染状況 3回目接種がプノンペン3日から12-17歳に始まるが.

カンボジア政府は、ワクチンブースターショット(3回目)をプノンペンから始めると発表した。但し12歳ー17歳対象である。

一方でブースターショット、18歳以上は中断したまま

一方、ブースターショット自体は、18歳以上の成人対象では10月11日までに合計3,365,389人が受けているが、その内訳では50万人以上が、保健、国境警備、警察、州の役人からなる最前線の労働者であると報告されており、タイからの数千人のカンボジア移民労働者の毎日の流入に直面している8つの州の最前線の労働者から始まり、その後プノンペンではショットのキャンペーン自体が中断したままになっている。

この3回目のワクチン接種はフンセン首相をはじめとして要人は接種しているようであるが、成人対象の中断理由もわからぬまま、今度は成人を飛び越えて12-17歳に接種キャンペーンが移った。

政府の広報を一手に引き受けているKhmer Timesさえ、アナリスト(人物不詳)の言として「オミクロン変異株の出現にもかかわらず、ブースター用量の更新が目標数に追いついていないことを指摘しており、青年と5歳の子供という2つのカテゴリーは完全なワクチン接種を達成していない。」とワクチン接種回数を国を挙げて喧伝するに割に、ブースターション(ワクチン接種3回目)のキャンペーンが中途半端に終わっていて、今度は12-17歳を対象とするキャンペーンが始まる猫目の行政ような混迷を暗に批判している。

カンボジアに於けるコロナ感染情報の実態ー公式発表を載せる虚しさー

また、上のグラフ(Khmer Times 日々掲載)は久方の掲載であるが、在カンボジア日本大使館よりの在カンボジア日本人への月~金曜日の配信メール「新型コロナウイルス感染新規症例の発生 【○月○日発表分】」を確認するに配信者もうんざりしているのか(そのお気持ち、よくわかる)、10月1日以来、カンボジア政府の公式発表を載せるだけで、実に新規情報は数値のみで素っ気ないものなっている。

本サイトでも公式発表自体が意味のない数字と判断して記事として本サイトに投稿していない。早速、10月6日には読売新聞のバンコク駐在員からの次のような記事が出ている。カンボジア国内では日本語メディアでさえ「よいしょ!記事」か地元メディアからの翻訳コピぺが溢れているのだが、やはり日本のメディアは日本国内ではきちんと伝えている。因みにNHKニュースWebにある「特設 新型コロナウイルス」でもいつからか、カンボジアの感染状況はカンボジアの公式発表の感染者累計と死者累計しか出ていない。確か、かつては国別に感染者の推移を示すグラフが掲載されてその中にカンボジアがあったのだが、今はない。どういう意味であろうか、下記の記事が出ているのだからであろう。

読売新聞、10月6日付け

また、日経や産経新聞は同じプノンペン在住の情報源から記事として次のような記事を挙げている。

日経、産経(8月7日付け記事)も同じニュースソース

政権党が国会の全議席を占めるカンボジアだが、メディア統制といってもKhmer Times さえ、政府広報に徹しきれず、ジャーナリズムの意地が頭をもたげる。いい意味でのカンボジアのだらしのない、いいかげんな統制でカンボジアで国民の自由度は中国本土の比ではない。この点ぐらいは米国も認めないと、いっそう中国へ追いやるだろうと思える。

このだらしなさ、いい加減さがなくなって上の記事(日経、産経新聞)のようになれば、カンボジア国民は反抗し国内は動揺する。何しろカンボジア国民がぎしぎしと縛られるのは大嫌いだし、守れる訳はない。だからフンセン首相は細かい所まで口を出し、こりゃ国民に酷だと思えば寛容さを示す家父長的支配(例:フンセン首相のプノンペン知事の外出違反者への路上でのロックダウン時の鞭打ちの導入を直ちに禁止)を続けてきた。単なる強権じゃない、腐敗も半ば眼をつむって来たのだろう。フンセン首相自身がカンボジア人の性向を実によく知っている。それが長期政権維持の秘訣である。

先月放映のNHKスペシャルよれば、「カンボジアの中国化」がキーワードだが、カンボジア国民の心に分け入れば、それは無理であろうとみている人がカンボジア通に多い。中国としては中国本土や香港並みのメディア統制を伝授したいのだが...。

さて来年はどうなるか。カンボジアが中国本土並みになれば、本サイトの記事も商売に徹するか、竹林の七賢人となるしかないであろう。中国本土で日系商売や企業進出となればそうしてきているのが現状である。

さて、本サイトの読者から「いろいろな情報があってコロナ感染についてどこを信じていいかわからない。」「10月以降、急にコロナ感染情報が減っているがどうなっているのか。」といったお問い合わせがありますが、在カンボジア日本大使館からの日々の配信メールそのものが情報解析の専門家が駐在しながら素っ気ない情報であるように、在カンボジア日本人も基本的にはこれからどうなるか、どうするかは自らの判断と情報収集で自助努力をするしかないだろう、と思っています。今年最後の日曜日、1年を振り返ってコロナ感染状況についてまとめてみました。

掲載写真:ワクチン接種会場 画像:Khmer Times

 

 

 

 

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