デルタ型が猛威 感染者1日1万人超で死者140人超、既に日本人6人死亡

*動画 TBSニュース(7月17日)。

新型コロナウイルス感染第3波に見舞われているタイの保健当局は17日、1日あたりの新規感染者が1万82人、死者が141人に上り、過去最多になったと発表した。インド型変異株デルタの蔓延とワクチンの調達の遅れが重なり、感染拡大に爆発的も拡大し危機的な様相を示している。

ロックダウンをバンコク首都圏以外にも拡大

タイでは1日あたりの新規感染者が、4月初旬まで2桁台で推移していたが、それ以降は英国やインドで確認された変異株の影響で急増している。17日時点の累積感染者は39万1989人と、直近3カ月の間に実に約10倍に増えた。1日当たり死者141人を数えており、既に7月に入り在タイ日本人が6人亡くなっている。

既にバンコク首都圏などで12日から、事実上ロックダウンであるが、それでも感染抑制につながらず、さらに他の都市でもロックダウンして人の移動や経済活動への規制を強めた。具体的には住民に対し、在宅勤務や夜間に外出しないことなどを要請している。商業施設では、食品スーパーや薬局などの営業は認められているが、それ以外は閉鎖している。タイ政府は新型コロナウイルス対策で12日に開始したバンコク首都圏と深南部の都市封鎖(ロックダウン)を20日から東部チョンブリ県、チャチュンサオ県、中部アユタヤ県に拡大する。期間は最低14日間。
対象地域はバンコク都、ノンタブリ県、パトゥムタニ県、サムットサコン県、ナコンパトム県、サムットプラカン県、ナラティワート県、パタニー県、ヤラー県、ソンクラー県、チョンブリ県、チャチュンサオ県、アユタヤ県の1都12県になる。

地元メディアによると、16日時点で2回のワクチン接種を終えたのは人口の約5%。日本と同様にワクチンの調達が遅れており、感染急増で医療機関の受け入れ態勢が逼迫状態である。隣国カンボジアはタイからの帰国者に国境で厳戒態勢で変異種流入阻止に努めている。

19日からバンコクでタイ在住外国人を対象にワクチンの事前登録なしで接種に

在タイ日本大使館によると、タイ政府は75歳以上のワクチン未接種のタイ在住外国人を対象とした新型コロナウイルスワクチンの事前登録なしでの接種を19日からバンコク都内のバンスー中央駅ワクチン接種センターで行うという情報を在タイ日本人に通知しているという。
接種時間は午前9時~午後4時。接種センターでパスポートと居住証明書(ビザ、永住カード、労働許可など)を提示する。

掲載写真:日経新聞

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