
カンボジアは合成麻薬の生産と密売という前例のない課題に直面していると、国連薬物犯罪事務所(UNODC)の合成麻薬専門家マーティン・ライターフーバー氏がクメール・タイムズ紙の独占インタビューで語った。
ライターフーバー氏は先週のクロストークセッションで、カンボジアにおける麻薬犯罪の規模と複雑さが増大していることを詳しく述べ、大規模な合成麻薬を製造する秘密の研究所の出現を強調した。
「我々は、主に輸出用にトン単位で薬物を生産する、これまでに記録された中で最も大規模な施設の一つを目にした」と彼は語った。
カンボジアは、犯罪組織が中国、インド、近隣諸国を含む様々な国から合成麻薬の製造に必要な原料となる化学物質を輸入する拠点となりつつある。いまやオンライン詐欺拠点のもならず、合成麻薬の製造・密輸出拠点となっていることが明らかになった。
これらの化学物質は、合法的な工業用輸入品から転用されることが多く、地域社会に近接する秘密の研究所で取り扱われており、深刻な健康・安全リスクをもたらしている。

これに対応して、UNODCはカンボジア当局、特に国家麻薬対策局(NACD)と緊密に協力している。ライターフーバー氏と彼のチームは過去数週間にわたり、国家職員に対し、化学物質の備蓄を安全に解体するための個人用保護具の装備を含め、有毒化学物質の安全な取り扱いと保管について訓練を行ってきた。
同氏は「刑事措置だけでは不十分だ」と述べ、法執行の取り組みと並行して薬物使用防止や更生プログラムを実施することの重要性を強調した。
掲載写真:内務省

