国連人権特使に国境紛争へのより実質的な対処を要請

カンボジアは、同国の人権状況に関する国連特別報告者に対し、カンボジア・タイ国境沿いで続く武力衝突から生じる人道的・人権上の懸念に関して、より強力かつ焦点を絞った行動を取るよう要請した。

ジュネーブにあるカンボジア国連常駐代表部は11月30日に発表したプレス声明で、特別報告者ヴィティット・ムンタルボーン氏の11月20日の報道発表を歓迎したが、「その対応は紛争地域の民間人が直面している状況の重大さに対処するには不十分である」と述べた。

調査団によると、ムンタルボーン氏が国境での戦闘について初めて公の場で発言したのは、国境地域に影響を及ぼす人権侵害や人道法違反が報告されていることを踏まえ、時宜を得た対応を促す「継続的な懸念表明」が行われた後のことだった。

カンボジアは、特別報告者の努力を認めつつも、そのコメントの全体的な性質は、以前に報告者と共有された詳細な情報や証拠、また現在影響を受けている人々が直面している差し迫ったリスクを十分に反映していないと述べた。

声明は「提起された問題の重大性と特殊性は、より詳細かつ焦点を絞った検討によって改善されるだろう」とし、これまで提示された大まかな見解は「提示された文書化された情報や、影響を受ける民間人が直面している差し迫ったリスクを完全に反映していない」と付け加えている。

カンボジアは、今後の取り組みが「マンデートで想定されている明確さ、透明性、コミットメントとより密接に一致する」ことを期待すると表明し、特別報告者による包括的かつ率直な報告が危機への対処に有意義に貢献するだろうと強調した。

「国境沿いの民間人が現在直面している深刻な危険に鑑み、カンボジアはより包括的な関与が状況の解決に大きく貢献すると確信している」と声明は述べた。

掲載写真:国連人権特使:ムンタルボーン氏

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