国立博物館、「ランタンは、水上ではなく空に放つもの」と批判

カンボジア国立博物館 (NMC) は市民に対し、盆行事の祭りの期間中、「水上にランタン(灯篭)を浮かべるのをやめるよう」にと呼びかけた。

NMC の声明によると、最近、人々は提灯の目的について誤解しており、個人的な幸福のために提灯を浮かべていますが、これは間違った習慣です(何等クメールの伝統に基づかない)。

「クメールの伝統によれば、空と雨の神であるインドラに農業用の水の不足を知らせるメッセージを送る目的で、特に乾季の暑い時期にランタンが空に放たれます。だから、ランタン(灯篭)は雨乞いのためのものです。」

確かに隣国のタイでは、乾季が始まってから灯篭を水の上で流したり、空中に放したりしている祭儀がある。

アンコール考古学公園・寺院保存部門責任者:イム・ソクリシー氏は、次のように述べている。

「Chuon Nath Dictionary によると、クメールの伝統のランタンは飛ぶためのものであり、水に浮かぶためのものではありません。」彼が述べるには、「人々が提灯を見ずに浮かべ、流し始めたのはわずか 5 年前である」という。「ランタンは、農家が農作業を始めるクメール正月の間だけ使用されます」と同氏は付け加えている。しかし、提灯は水や洪水を住宅や水田から遠ざけると考えられているため、洪水の季節に浮かぶこともできると彼は述べている。

灯篭を水に浮べるのは、「人々はランタンを好きなように使うのではなく、私たちの良い伝統を守るために正しい方法で使うべきです」と同氏は言う。また、提灯を飛ばしたり浮かせたりすることは、カンボジアだけでなくアジア大陸の他のいくつかの国でも文化であるが、慣行は国や民族によって異なると説明している。要は、雨季のお盆行事にランタンを浮かべるといった伝統はクメール民族にはない、ということである。カンボジア正月の水かけも元来カンボジア=クメール民族にはなく、タイでの行事の模倣で2000年代後半にプノンペンで始まったが、そのうち調子好く者が問題を起こすことが跡を絶たず、政府によって禁止されることになった。

掲載写真:文化芸術省大臣のスピーチ 画像:Khmer Timeより

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