首都プノンペンでは、昼夜を問わず立ちション姿を見る
首都プノンペンでは、昼夜を問わず立ちションを見る。田舎では家にトイレのないところも多い。さすがに女性を見かけることが少ないが、それは人目に付かない所でするからであって、数が少ないわけではない。クメール食堂などトイレのないところも多く、食堂前ではせず、燐家の玄関口や壁に向かって平気で立ちションする、実にカンボジア人らしい身勝手な場所選びである。これは車の駐車も同じで、交差点角に止めたり、自宅や用事のある家の前でははなく、わざわざ他家の前に止める。他に迷惑かけることは厭わない、バレなきゃいい、というのがカンボジア人一般である。時に家からでられないことも起こる。男の立ちションはいたるところで見られ、朝から見せられるのだからたまったもんじゃない。
この1月20日、首都のダウンペン地区行政は、公園や公道で排尿した13人を一時的に拘束し、叱責した。ダウンペン地区をグーグールアースで探すと下掲載の地図地域になる。
プノンペンは特別プノンペン都と呼ぶから地図地域は都心にあたる。首都の都心で毎日のように立ちション姿を朝から見るところがプノンペン以外にあるだろうか、寡聞にして他を知らない。昔ローカルバスに乗るとトイレ休憩でしょちゅう停車、運転手はもとより、乗客も慌てて降りる。男は堂々と道端で立ちション、女性たちは気の毒に隠れる場所探し、それもないと遠くに駆けてゆく。10年前ほどから主要国道のドライブインは劇的にトイレが改善された。それまでは、その汚さに覚悟が必要だった。70-80年代の日本の山小屋トイレのレベルかそれ以下だった。それでもプノンペン都の悪臭ならぬ悪習は変わっていない。
Facebookの投稿で、地区役所のSok Penh Vuthは、パトロールやパークやその他の公共の場所に警備員を配置し、車を止めて木に放尿した13人のモトタクシーとトゥクトゥクの運転手を見つけ拘束したという。
「このように[不適切に]排尿すると、悪臭が発生し、治安が乱れる可能性があります。私たちの役員は彼らを地区ホールに送り、放尿する前に排尿した場所を掃除するように指示しました」と同氏は言う、人々に公共または専用のバスルームで適切に排尿するように促したとのこと。が、田舎から来る乗合タクシーは日本では言えば、全部が白タク、トゥクトゥクと言えば交通法規も守らない悪質ドライバーが数多くおり、これもまた白タク同様である。だから立ちションぐらいである。
市環境局長のKeat Raingseyは拘束・失跡を支持し、すべての地区の当局も追随するよう求めた、と地元メディアに言う。
田舎の学校や家にはトイレさえない所が多い
プノンペン在住の市民Sorn Sinith氏は、公共の場所での排尿や排便は悪臭を引き起こし、環境と首都の美しさに影響を与えると述べ、市当局に首都全体にもっと多くの公衆トイレを設置するよう要請した。「たぶん、加害者はトイレを見つけることができず、乗客を運ぶのを急いでいたので、彼らは公共の場所で排尿しました。」と同情的な発言であるが、要はカンボジア人一般の法の順守の無視、ましてやトイレ以外での立ちション、排便は公衆道徳の問題である。子どものころからの教育の仕事、が田舎の学校の多くにはトイレさえないところが多い。これでは悪臭(悪習)改善には長ーい時間がかかる、拘束・失跡されたものは、「ちぇっ、運が悪い」と全員思っているに違いない。