児童殺害事件の増加 11月だけで7人の子どもが犠牲となる 

このほど地元メディアは、11月だけで殺害事件によって7人の子どもが犠牲になった、と伝えた。

カンボジアでの児童殺人事件の増加は、1歳の子供2人が自分の親戚によってこの7日間以内に殺され、児童保護団体に強い懸念を引き起こした。

11月 近親が加害者になる児童殺害事件が続く

最新の児童殺人は24日(火曜日)午後に起こった。「カンダル州タクマウ市で妻と口論した後、1歳の少女が父親に殺害された。被害者の母親は口論の末に家を出て、娘を父親と一緒に残した。彼ははさみを使って自分の娘を殺した。」と地元メディアは伝えた。

事件を目撃した子供の叔父は、父親から彼女をつかみ、少女を病院に連れて行った。しかし、彼女は到着時には死亡していた。父親は現在、州警察本部に拘留されており、殺人罪で告発されている。

また、別の事件では、1歳の少年が11月18日にコンポンチャム州カンポンシェム地区ランコミューン区トゥールラカ村で殺害された。加害者は、被害者の叔父の少年がナイフで殺した容疑者として逮捕された。

11月だけでも、全国で7人の子供が殺され、そのほとんどが自分の両親や親戚という近親によっての殺害である。最年長の被害者はシェムリアップ州スバイリエン地区に住む6歳の少年だった。被害者は養父母に殴打されて死亡した。養父母は最初に、少年がキャッサバを食べて毒殺されたと警察に虚偽を申し立てたが、事件後の調査で被害者の体には暴行の跡が残されていた。

最年少は、プノンペン・ワットプノン高校の外に置かれた箱の中の赤ちゃんであった。赤ちゃんは生後1〜3日と推定される新生児であった。警察は、被害者が見つかった場所に箱を持ってきた者の目撃者を探しいる。児童遺棄事件である。

カンボジア全国子供評議会(CNCC)は、児童遺棄事件を厳しく非難

同事件に対し、11月初め、「CNCCは赤ちゃんが箱の中に発見されたというニュースに深くショックを受けており、子どもの権利侵害」を訴え、と述べた。は「CNCCは、段ボール箱の中に入れられて公道に残された子供の非人道的な扱いを強く非難する」「特にカンボジア憲法にある生存権の重大な侵害であると考えています」と述べている。

こうした児童遺棄事件は毎年日本でも見られるが、近親による児童虐待、殺害はカンボジアでは稀な事件である。

近親が加害者となる児童殺人、カンボジア社会の急激な変化が心身に大きな歪みを与えていることを示唆するものではないか。

*掲載画像:11月24日の幼児殺害事件を伝える地元メディア 写真奥の粘土まみれの男が加害者。加害者は被害者の父親である。 画像:Phnom Penh Postより

 

おすすめの記事