保健省が市民や外国人の入出国に必要なPCR検査がボッタクリ検査費用でさらに検査結果に不審がある、との反発が報道され、ようやく「検査能力と設備不足が原因である」と認めた。実に後手後手の保健省の動きである。
それも発表を行ったのはいつもの保健省大臣兼報道官:Or-Vandine女史ではなく、格下の報道官が述べていることからも、市民や外国人たちからのPCR検査への不審と反発について真剣に向き合っているとは思えない。実態は変わらないだろう。
*下の記事を参考
*保健省の対応は下のモルヌピタビル販売の不備と高価への反発に対して向き合おうとしなかったように問題のすり替えに終始し、具体的な対応は実質取っていない。
保健省・報道官:ホク・キム・チェン氏は14日、「ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)検査能力の欠如と大量のPCR検査を行うための不十分な設備が結果を人々に迅速に発表するのが遅れた主な原因である」と述べたという。また、「さまざまな病院やセンターでPCR検査を行う人も非常に多く、3〜4日以上で結果が出る」、「結果が陽性か陰性かを確認するのに3時間以上かかり、陽性の場合はゲノム配列決定を実行し、Covidバリアントを確認するのに24時間かかります」という。
が、ここにも実態が反映されていない。一方で保健省大臣はオミクロン感染防止のためにPCR検査を勧めながら、今更になって能力も設備も足りないという。炎天下、密になって並んだ者は馬鹿を見た、ということである。だからPCR検査を受けに行く者が激減したのである。
*下の記事を参照
地元民と外国人の悪名高い二重価格を公認!「責任は自治体にある」と逃げ
「キム・チェン氏は、正と負の証明書について話し、それは省の保健省の下ではなく、各政府病院の管理下にある」
「現在、病院は証明書を発行しており、それらを取得するには、患者は地元の人には20ドル、外国人には30ドルの料金を支払う必要があります。」
と同報道官は言明している。
ロシアン病院の医師、4日以内に陰性証明が必要ならお金を積め!と言明
だが、政府系のKhmer Timesは上記に対して、
ロシアン病院のエム・ソテア医師は、「PCR検査を受けた人が同じ日に証明書を取得するためのお金を払えば、陽性か陰性かに関係なく、4日目にそれを取得する」
「4日目に支払いをすれば、テストに来て証明書を欲しがる人が少なく、証明書が多すぎて解約できない場合は、翌日に徴収できる」と述べた。
要は陰性証明を4日以内に得るにはお金次第ということである。
さらに具体例としてKhmer Timesは、
「クメール女性:Meas Srey Touchは病院で会ったとき、証明書を取得するために6回目の病院に来たが、仕事に戻るために必要なため、まだ受け取っていない」、「最初の証明書はポジティブで、2番目の証明書はネガティブだったので、証明書を取得するためにすでに40ドルを支払いました。私は先週の土曜日にテストを行い、まだ証明書を待っています。3〜4日以内に手に入れると約束されたときはとても時間がかかるので、私は非常に怒っている」
別のクメール人:Phum Sovan Voteyは、「仕事に戻る必要があるため、彼女が証明書を取得するのは4回目です。彼女は、システムに何らかの技術的な問題が発生したことを知らされ、最初と2番目のテストが陽性で、最後に3番目のテストが陰性であると知らされ、60ドルを支払った」
という例も記事として報じている。
クメール人たちの多くは保健省の無責任な対応で意味もなく翻弄されているのが実態のようである。また、こうした状況をチャンスに陰性証明書が早く欲しければ、お金を積み上げろ!という保健省指定のPCR検査病院は公然と言っているのだ。
この問題、首相の介入にあれば、一気に動くのがカンボジアである。昨年のグレートデューク・ホテル活用で見られた保健省ぐるみでの首相指示のサボタージュの事件を思い出す。
掲載写真:イメージ 画像:Khmer Times