依然タイと地雷埋設の件で対立、国境紛争でCMAC長官を擁護

カンボジアの地雷対策部門の当局者は、国境沿いに新たに地雷が埋設されたとの疑惑をめぐりカンボジアとタイの間で緊張が高まる中、カンボジア地雷対策センター(CMAC)のヘン・ラタナ事務局長に対する批判に対し反論した。

この対応は、タイ軍報道官が「ラタナ氏が『想像上の話をでっち上げ』て国際社会を欺き、『本当の問題』から注意をそらし、国境地帯でタイ兵士の死傷者を出したカンボジアの地雷が密かに埋設されたというバンコクの主張を隠蔽したと非難したことを受けて起こった。

*この問題、タイとカンボジアとは真っ向から互いを批判しており、第3国の国際調査団による調査を行わない限り、終息見込みはない。また、この地雷埋設の問題が解決しない限り、武力衝突時の18人に捕虜解放をタイ側が開放する見込みは立っていない。

カンボジア当局はこれらの疑惑を否定し、ラタナ長官を擁護し、ジュネーブで行われた対人地雷禁止条約第22回締約国会議におけるラタナ長官の発言は検証された現場データと数十年にわたる技術的専門知識に基づいていると述べているが、外交の宣伝工作とタイに見なされ問題解決の見通しはない。。

地雷除去と国際人道地雷対策活動で30年以上の経験を持つラタナ氏は、その活動上のリーダーシップと対人地雷禁止条約(APMBC)の実施への貢献により、地域および世界の地雷対策コミュニティーで広く認められており、当局者は、ラタナ氏は外交官ではないものの、同氏の介入はカンボジア掃討部隊によって記録された技術的評価と作戦上の現実に基づいていると強調した。

「タイの将軍はラタナ国防長官のような専門知識を有していると主張することはできません。外交行動や国際法の尊重に関しても、カンボジアやカンボジア国民に示唆できる教訓は何もありません」とある専門家は述べいる。

掲載写真:アセアン監視団、バンタンバン州の国境地帯へ

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