22日夜9時過ぎに地元のメディアが次々とフンセン首相の緊急演説を伝えると、プノンペンの街は急に静まりかえった。例えば、掲載画像のFresh Newsのfacebookでのフンセン首相の緊急演説(9分超)放送が2度流されたのが22日の夜9時、それから3時間後には再生回数は12万回超となっていた。
フンセン首相の緊急演説の要旨は
① プノンペン都、カンダール州の全学校は23日から2週間休校の措置。
② 結婚式等のイベントの中止、レストラン等の閉鎖もあり得る。
③ 3日間で感染者が100人超。
④ 感染場所は23カ所。
⑤ タクシー、トゥクトゥク、モトドップの運転手で感染関連の場所に客を運んだ者は検査を受ける。
⑥ 地方(田舎)からプノンペンに来ないように。
といった既に本サイトの投稿記事でほぼ触れた通りであるが、レストラン等の閉鎖もあり得るという内容は新たな情報である。
いずれにせよ、22日の夜10時近くには急にプノンペンの街は静かになった。明らかに車の通行量が減った。
予想を超えた感染状況 一気に地域社会に拡大か
今回の「2月20日市中感染事件」は政府の予想を超えた感染の拡大に見える。そのため、地元の群小メディアのfacebookまでフンセン首相の緊急演説を22日夜になって競って報じている。フンセン首相の演説といい、保健省からの矢継ぎ早の呼びかけといい、急速な感染者の拡大は予想を超えたものになっているようだ。初めは中国人コミュニティーの感染と思われていたが、一気に地域社会に拡がった感がある。
フンセン首相の演説内容を聞いた或る在カンボジア日本人が「プノンペン脱出が始まるかもしれないね」と言った。確かにカンボジア人なら有り得る話である。
だが政府また同胞の性行を良く知っている。早速、プノンペンの周囲に入境阻止線が張られるかもしれない。昨年の4月の「カンボジア正月に田舎に帰るな!」という指示が出ても無視して帰ろうとするカンボジア人が続出、警察の阻止線で追い返されていた。それでも抜け道はないかと多くのバイクが細道を走り回っていた騒ぎを思い出す。
*掲載画像:地元メディアFresh Newsのfacebook で「フンセン首相の緊急演説」で音声放送