カンボジアは2月初めに約束された中国のシノファームの新型コロナウイルス(COVID-19)ワクチンの100万回分のうち30万回を受け取る予定とのことである。これは、フン・セン首相が15日の声明で、「中国からのワクチンの寄付を受け入れる」ことを発表した後に保健省より明らかになった。
保健省の報道官 Or Vandineは昨日、「中国が支援するバイオテクノロジーのSinopharmワクチンの有効性は79.34%であり、評価と承認のために世界保健機関(WHO)に提出された」と述べ、「中国製ワクチンが効果的であるためには、人は最初の投与の21日後の2回目の投与で注射される必要がある」と同報道官は触れ、「約2億2300万回分のシノファームワクチンが、アジア、中東、アフリカ、ラテンアメリカ、ヨーロッパを含む多くの国にすでに配布されている」と発表した。だが、WHOでは未だ中国製ワクチンに未だ未承認であることには触れていない。
保健省は「中国製ワクチンの効果、79.34%」と述べる
「中国のワクチン、特にシノファーム(シノファームCNBG北京)の有効性を見ると、79.34パーセントの有効性があります。
そして、WHOがワクチン全体に対して設定した基準について話すと、70%を超える有効性がある限り、安全で効果的です」とVandine氏は述べています。
保健省の言う「中国製ワクチンの効果、79.34%」にエビデンスは不明
だが、一般の知見では、中国のシノバック・バイオテック(科興控股生物技術)が開発したコロナワクチンは、各国の治験データに大きな差が出ている。同社は新興国を中心に第3相臨床試験(P3)を実施。最も規模が大きいブラジルでは12日、予防効果を示す有効率が全体平均50・4%だったと報告されている。一方、トルコの試験では、1320例分の中間解析で有効率が91・2%と高い数値を記録。インドネシアの試験(1620例)では有効率65%だった。中国では、昨夏からシノバックやシノファームグループが開発したワクチンの緊急使用が認められ、すでに数百万人に接種されたという。シノファーム品のP3は、中国では79・3%、アラブ首長国連邦(UAE)では86%との中間結果が出ている。両ワクチンとも、無毒化したウイルスの一部を投与する不活化ワクチン。
いずれにせよ、1月15日の声明でフンセン首相が述べているように「「このワクチンは、長期的な有効性がはっきりとはわかりませんが、少なくとも部分的には問題の解決に役立つと強く信じています。しかし、それは中国のワクチンだけでなく、すべての国のワクチンにも当てはまります。今のところ、それらのいずれかによって付与された保護が数か月または数年続くのか、それともあなたの生涯にわたって続くのかは誰にもわかりません。」と。ワクチンの評価は未だ、定まっていないというのが、世界各地からの報道を見るに一般的である。
*掲載写真:上海でのワクチン接種 画像:Khmer Timesより