中国の李克強首相がカンボジアでの一連の首脳会議に出席し、11 月 8 日から 13 日までカンボジアを公式訪問するのをはじめとし、ASEAN諸国の首脳やさらにASEAN諸国に関わる米国、日本、韓国などの首脳がカンボジアを訪問する。一方、ロシアはラブロフ外相を送り、ウクライナのクレバ外相がASEANサミットを機会に既にカンボジアを訪れている。
10日12時の時点では、中国、ベトナム、タイ、カナダの首脳がカンボジア訪問中であり、ウクライナのクレバ外相に続き、ロシアのラブロフ外相も来るが、ロシアのウクライナ侵攻の決定過程から外されていたいう報道のあるラブロフ外相にとっては、ASEANに意思は既に侵攻反対で一致し、ロシア軍の撤退を要求している最中の訪問であるから茨の舞台訪問になることは間違いない。一方、いち早くカンボジアを訪問した中国の李克強首相だが、これが最後の花道とされた儀礼的な意味と外国交渉の儀式的な手続きで終わるようである。中国にとって東南アジア諸国では唯一の手掛かりのカンボジア(他にミャンマー、ラオスがあるが、政変でいつ態度が豹変するかわからない国である)、そのため大判振る舞いの支援を約束している。
カンボジア以外での中国の影響力の低下、ロシアの孤立化が露わかになるか
今回のASEAN、カンボジアではともかく中国の影響力の低下、ロシアの孤立化が一層露わになると、と思われている。更に米国の中間選挙で実質勝利したバイデン政権は既定の路線を一層強化しASEANへの働きを強めると予想される。
掲載画像:ASEANサミットが花道となる中国の李克強首相 KhmerTimes