
世論調査によれば、タイ人の大半はカンボジアに対し悪感情を抱き、同国との国交を断絶したいと考えており、国境情勢は依然として懸念すべき状況だと考えている。
タイのニュースメディア「ザ・ネーション」の報道によると、この世論調査は国立開発行政研究所(ニダ・ポール)が8月18日から19日にかけて全国1,310人の回答者を対象に実施したという。
タイとカンボジアの関係が今や正常になったと思うか、それとも依然として懸念されると思うかとの質問に対し、回答者は次のように答えた。
44.96%: 全く正常ではなく心配
29.16%: 今は正常だがまだ心配
23.74%: 状況はまだかなり異常
2.14%: 今は正常で心配していない
進行中の紛争においてカンボジアをどう見ているかとの質問に対し、回答者は次のように答えた。
54.12%: タイが友好関係を結ぶべきではない悪い隣国
29.39%: 関係は維持できるが信頼できない隣国
14.20%: 敵国
1.91%: 依然として友好的な隣国
0.38%: ノーコメント
一方、カンボジア政府自らが国民にタイ製品不買を呼びかけたこと、未だ取り消されていない。
今回の武力衝突がここ10年で異なるのは、国境紛争でタイの政争を招いたことはあったが、タイ国民の対カンボジアへの悪感情がこれほど高まった例はない。また、未だカンボジア国内では報道されていないが、日本でも大きく報じられた国境から20㌔はなれたタイのコンビニにロケット弾が撃ち込まれた事態がタイ国民の悪感情を増大させた。両国政府の自国民への冷静な対応の呼びかけが肝要となろう。
掲載写真:タイのニュースメディア「ザ・ネーション」 Khmer Timesが転載

