ロックダウン狂騒曲 一罰百戒 カンボジア人編
検問で尋問を受ける僧侶二人。

明るいニュースもなく、自宅隔離を余技なくされている皆さん、コロナかコロナにまつわる悲劇が喜劇になったような物語が先週引き続き起こりました。

国家警察副参謀長、豪邸でパーティー、少将の地位剥奪、職務解任

先に国家警察の副参謀長で軍少将のになった人物、豪邸に住んで文字通り太腹に体形だけでなく世の中、ロックダウンに入ろうとしていたこの時期、よりによってその太っ腹を見せようと近所の借家人を集めて邸内で歌え踊れのパーティーを開いた最中、警官隊に踏み込まれ、多くの参加者は雲の子を散らすように逃亡したが、そこが自宅だから逃げる訳にもいかず、副参謀長を含めて3人が拘禁された。この事件、早速その時の動画がネットニュースで動画に撮られ、何万回もの視聴を集めた。最初は「俺を誰だと思っているのか」という態度で接していたが、踏み込んだ軍警察官に上から強く容赦するなと言い含められたのか、指差しで強い口調で非難されていた。やがて後ろ手に手錠され警察車両に乗る。19日には政府からの奏上で国王は逮捕者から少将の地位を剥奪、解任の沙汰を下した。きっと、刑務所に入ることなく多額の罰金で釈放だろう。報道を見るに、近所からの通報とのことだが事実なら、その派手な好き勝手な態度でいつかこうなる運命だったのだろう。

これが手始めになったかのような、一罰百戒が続く、

封鎖線のワイヤーを切って、懲役1年

プノンペン市裁判所は18日、当局がトゥールコーク地区の路上に設置したワイヤーバリケードをナイフで切断し、政府の夜間外出禁止令に違反したとして告発された男性を起訴し、拘留のために刑務所に送った。トゥールコーク地区警察官:スオンソテア少佐は、その男を、ミタフィープコミューンのプノンペンのプランピマカラ地区に住むダラロスソクン(27歳)と特定した。

同少佐によると、Sokunが金曜日の午前10時30分にTuolKork地区のPhsarDepoIコミューンで逮捕された。容疑者は、封鎖に従って人々が移動するのを防ぐために当局が路上に設置した保護ワイヤーをナイフで切ったという。警察はナイフを押収した。有罪判決を受けた場合は最大5年の懲役に直面するという。早速判決が出て19日、懲役1年の刑となった。プノンペン市裁判所は本日、トゥールコーク地区が設置した通りの向こう側にあるバリケードのひもを切断したことで政府の夜間外出禁止令に違反したとして有罪判決を受けた男性に懲役1年の刑を言い渡した。まさに即決で一罰百戒というよりは、「みせしめ」のような判決である。報道では動機や目的は不明である。ちょっと懲役1年は気の毒でもある。

お坊さん、夜間外出禁止令に違反し、警察官になりすました罪で起訴

検問で尋問を受ける僧侶二人。

警察官なりすましで封鎖線越えや州間移動の禁則破りは他にもあるが、仏に使える身では日本よりも在家の上に立つ南伝仏教の国カンボジアでは、僧侶はそれなりの崇敬を受けるが、酒、タバコ、女性付きカラオケで逮捕される例が毎年のごとく起きる。タイでも金ぴか僧侶がプライベートジェットで移動する金満僧侶が数年前問題になったことがある。

コンポンスプー州裁判所は昨日、夜間外出禁止令に違反し、警察官になりすました公文書を偽造したとして、2人の僧侶を起訴した。コンポンスプー州ボルセス地区・副警察署長:Keo Saveth中佐は、同州のBorseth区のMony Sorphoan Pagoda寺院の僧侶Noun Chenda(39)とSen Oudom Pogoda寺院の僧侶ChingMengheak(35)と特定した。彼らが両方ともムレアル地区警察のバリケードを通り抜けようとした後、土曜日の午前1時30分に逮捕されたと付け加えた。 

警察は2人の逮捕時、彼らの車から警察官の制服アイテムやギャンブル用品、多くのビールの缶を発見、押収したという。容疑者の僧侶等が逮捕された後、17日(土曜日)にそれぞれの寺院から身分剥奪、追放されたという。

逮捕後の僧侶二人

彼らは昨日尋問のために法廷に送られた、と担当警察は述べ、「有罪判決を受けた場合、彼らはそれぞれ5年から7年の懲役に直面する」という。

上記の事件以前にも警察官成り済ましで封鎖線を突破しようした事件が2件あった。

極めつけは、救急車で週間移動禁止違反に密輸

17日(土曜日)にカンボジア東北部のラタナキリ州警察は、政府の州間旅行禁止に違反して、プノンペンからの人々を密輸したとして、2人の病院職員2人の乗客を含む4人を逮捕した。

バンラング市警察副長官:コング・チャムロウン少佐は、被告人をニム・クオト(38歳)とビーン・ポク(33歳)と特定したと述べ、「17日(土曜日)の深夜ごろ、クオトとポクがプノンペンからラタナキリ州にチャニーとブンリークサを輸送する救急車を運転し、バルン地区の地区警察の検問所に到着し、警察が救急車を止め、政府の州間旅行禁止に違反したとして彼ら全員を逮捕した」と語った。

警察は救急車を押収し、容疑者たちをKoun Mom地区の保健センターで14日間検疫に送っり、「政府の州間旅行禁止と措置の実施の妨害に違反した」という2つの罪で告発されているという。有罪判決を受けた場合、それぞれ5年の懲役になります。

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