こうした「見出し」ニュースが話題になるのは、カンボジアは全国的にまだまだ基本的なインフラ整備が遅れているからである。2010年頃までカンボジアの全世帯に電気が通じているのは約15%レベルであった。2010年以前に地方へ行楽に出たことのある人は解るであろう。国道とて街を出れば街灯一つない道が多かった。主要国道である1.4.6号線ですら2005年頃までは真っ暗であった。今でも都市部を離れた村々ではバッテリーに頼る生活が多い。まして辺境の州の一つモンドリキリなどはインフラの整備は遅れている。
このほどモンドルキリ州議会 遠隔地の住民に電力を供給することを決議した。同決議は、2月2日にモンドルキリ州議会ビルで開催された第32回州議会の定例会議で行われた。
州議会・議長は、州の各地区長に、管轄内の電気がない自治区と村に関する報告書をまとめるよう要請したという。地区長は、電柱を建てるのに必要な資材の輸送を困難にする適切な道路がないため、一部の地域では電気が不足していると述べたという。
カンボジアが全世帯を電線網で覆うのは、まだまだ先のことである。
掲載画像:モンドリキリ州議会 画像:Khmer Timesより