プノンペン 豹変する国民の姿、行動
6日の夜は、プノンペンは日曜日にも関わらず異常な静けさに包まれた。一気に人出が減ったのだ。6日夜のフンセン首相の「保健省のガイドラインに従わない店は閉鎖する」「国民はマスクを着け、社会的距離を保ち、アルコール消毒をする」という訴えが流された結果である。一夜明けた今日、プノンペンでは、警官立哨がなければ、信号無視が当たり前のトゥクトゥクやバイクの運ちゃんもマスク姿、筆者の見立てでは、プノンペン中心部では9割を超える。この変り身の速さと権力に弱さがカンボジア人の特徴でけして従順というわけではない、空気を呼んで行動するアジア的な特徴である。皆が騒げば、その間に店を襲うなんていう暴動も起こる。
大音響と酔っぱらいの大声、女の嬌声が嘘のように消えたレストラン
強い調子のフンセン首相演説は、国民のマスク姿だけでなく、早速追随者がでてきた。この変り身の早さが凄い、一昨晩まで半径50mの住宅は夜毎の歌声の大音響を昨晩、ピタリと止まった。近所迷惑なんて関係ないレストランであるが、カンボジア・レストラン協会は早速、フンセン首相の指示に呼応して声明を出した。
カンボジアレストラン協会(CRA)によれば、「レストランのオーナーは、致命的な新型コロナウイルス病の蔓延を防ぐために、レストランの能力の半分だけに対応することをお勧めする。」と声明を出した。普段は近所迷惑で商売繁盛のやりたい放題のレストランが豹変する。一昨晩までマスク姿の客はおらず、大音響の歌声と大声の酔っぱらいや女の嬌声が響ていたのに。
カンボジア・レストラン協会(CRA)のアルノーダルク代表は昨晩、「社会的距離のルールはすべてのフードサービス施設で厳格に実施されなければならない」と述べた
「レストランは50%の容量でのみ稼働し、感染が発生した場合に追跡できるように、要求に応じてすべてのゲストの名前を記録し、<略> 最高の品質で最高のサービスを提供する必要があります」と付け加えた。
カンボジアだからしばらくは見た目ではそのようになる。