
カンボジアとタイは、タイと国境を接するウドンミエンチェイ州バンテアイ・アンピル地区にあるプラサート・タ・モアン遺跡における緊張を緩和するための措置で合意した。
カンボジア国防省は5月9日、フェイクニュースによる国民の誤解を避けるため両国間で合意された措置を明らかにするプレスリリースを発表した。
発表によると、カンボジア王国軍(RCAF)と関係省庁および機関の高官代表団がバンコクでタイ側との第17回カンボジア・タイ国境総合委員会(GBC)会議に出席した。
会談では、両隣国が国境沿いの以前の位置に軍隊を維持し、寺院には各国から5人ずつの兵士のみが駐留することで合意した。
双方は寺院からの軍隊の完全撤退については言及しなかったものの、衝突や誤解を避けるため、日常的なコミュニケーションと定期的な相互最新情報の交換を継続することを約束した。
国防省は、言及された事実を反映していないいかなる報道も拒否し、非難する。
なお、2000年代に起きたタイとの国境紛争ではプレアビヒア寺院遺跡とともにここタ・モアン寺院などでカンボジア・タイ両軍が睨み合い、一部で武力衝突も起こった。当時、タ・モアン遺跡の入り口付近にタイ軍の掩蔽壕が設けられ、寺院内はカンボジア軍が警備していた。現在の国境紛争は両国ともにいずれも反政府野党系が紛争を煽り、両政府が鎮静化させるという図式を保っている。
掲載画像:国営カンボジア通信(AKP)