タイの警察は13日、ミャンマーからタイの首都バンコクに到着した29歳の日本人の男を拘束したと発表しました。
タイ警察などの発表によると、男はことし1月、日本に住む17歳の高校生をタイに誘い出して連れ去り、隣国のミャンマー東部の特殊詐欺グループの拠点で詐欺に加担させた疑いがあるとのことです。男と高校生はオンラインゲームを通じて知り合ったとみられるという。
高校生はその後、現地の日本大使館の支援を受けて1月中旬にタイ側で保護され、すでに日本に帰国したということです。
拘束された男は、日本の警察から複数の容疑で逮捕状が出されていて、今後、強制送還される見通しです。
ミャンマーとタイの国境地帯では外国人がだまされて犯罪拠点に連れ去られ、特殊詐欺に加担させられるケースが相次ぎ、20人以上の日本人がミャンマーの詐欺拠点で働かされているとの情報が相次いでいる。
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タイとの国境地帯のミャワディーに日本の詐欺拠点 読売新聞 2025.02.14
タイの市民団体によると、かねてより6000人以上の外国人がミャンマー国内で監禁されていて、中には日本人も含まれているとの情報があると指摘していた。
フィリピンやカンボジアに中国や日本の犯罪組織の詐欺拠点化が行われ、その後、ミャンマーの政情不安定化に伴い、早くから香港マフィアが進出し、やがて中国や日本などの反社や暴力団の海外進出が進出して詐欺拠点を設けており、応募詐欺を通じてタイを通じてミャンマーに送り出すルートの摘発が今年なって相次いでいる。
タイ警察、新たに16歳の日本人高校生を保護
タイの警察や軍の当局者によりますと、16歳の日本人の少年は、今月、ミャンマー東部の特殊詐欺グループの拠点にいるのが確認され12日、ミャンマーと国境を接するタイ西部のメーソートで保護されました。タイの当局は、少年が中国人グループの犯罪拠点で、日本人を対象に詐欺を行うことに加担させられていたとみて、調べを進めています。
タイの軍の当局者によりますと、少年は保護された当時「ほかにも10人くらいの日本人と思われる人がいた」と説明していたということです。
タイでは、1月もミャンマーにある別の特殊詐欺グループの拠点で働かされていたとみられる日本人の17歳の高校生が地元当局に保護されている。
掲載写真:タイのメーソートから見たミャンマー NHKニュース