シハモニ国王、憲法改正案を追認ー国政トップの4地位の二重国籍は認めないー

ノロドム・シハモニ国王は12日、国政における上位4の地位をクメール国籍のみに制限した憲法改正案を原則として承認した。

フン・セン首相も同12日、憲法改正案を擁護し、法律が施行された後も、上位4位を目指す者を除いて、二重国籍保持者は引き続き国に奉仕できる」と述べた。改正憲法条項は、首相、上院および国会の議長、および憲法評議会の議長が、「外国の干渉を回避し、国への忠誠を示す」ために、カンボジア以外の市民権を保持することを禁じている」。また改正条項法案は、「国が非常事態にないときを含め、憲法に基づく自由な複数政党制民主主義と君主制の原則に影響を与えない」と述べた。

首相、改正条項について旧救国党・党首に言及し、与党も野党にコメント

フン・セン首相は、同首相を外国市民権を購入したと非難した長年の政治的ライバルである元野党党首のサム・レインシーに言及して、「カンボジアとフランスの両方の国籍を持っている72歳のRainsyは、必要に応じて首相に就任する前にフランス市民権を放棄するため、法律は役に立たない」と述べた。また同首相の与党カンボジア人民党(CPP)は、「今後の法改正により、政党は複数の国籍を持つ指導者を選挙の最高候補者として指名することを避けるべきである」と述べている。首相が元野党指導者に言及し、さらに与党のコメントより、今回の憲法改正事項はまさに野党対策であることを自らが明瞭にしている感がある。

なお、カンボジアはシハモニ国王を頂く立憲君主制を採用している。

掲載画像:イメージ 画像:Khmer Timesより

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