コロナ禍の中 増加する家庭内暴力に懸念

市民社会組織の当局者は、Covid-19パンデミック中の女性に対する家庭内暴力のレベルの増加、それがカンボジア全土の女性にもたらす脅威、そして経済危機とジェンダー平等の限られた認識によって悪化することを懸念している。

NGOカンボジア女性危機センター(CWCC)の事務局長:Pok Panhavichetr氏は13日、「カンボジアの女性に対する暴力は過去2年間減少しておらず、実際、毎日増加している」と述べた。

同女史は、女性に対する暴力の背後にある2つの要因は、

① 教育が不十分な男性によるジェンダー平等の認識の欠如

② 虐待的な男性についての見解を表明するときに女性が経験するのが恥であると意識

をあげている。「私は過去に、カンボジアの女性が彼らを虐待する夫について話すことを恐れているように見えることを観察しました。彼らは当局から虐待を隠そうとし、家族が解散し、子供たちを孤児にし、夫を訴えることを決定する際の経済的支援がないことを恐れているので、当局に不平を言うことはありません」と同女史は述べている。

近年、女性は夫からの一方的な暴力を黙っていない

「しかし、最近、女性は、心理的抑圧や日常の暴力から逃れるために、市民社会組織、弁護士、その他の法的手段からの法的支援を求めて、虐待的な男性に立ち向かう勇気を持っている」と同女史は付け加えた。

同女史による、「3つの州で暴力に起因する危機に瀕している女性を調査して対処したCWCCの活動を通じて、暴力を使用した男性の症例を報告する女性の数は1年で数百人に達していた」と述べた。3州での例であるが、実際の家庭内暴力の酷さは年間数千件に上るであろう。カンボジアでは長く家庭内暴力が問題になっている。

カンボジアの場合、一般庶民の家庭は歴史的に男尊女卑の伝統はなく、概して平等な夫婦関係である。返って、富裕層の方が夫が家庭を顧みず愛人をつくり、夜遊びしている無責任な男性が多い。こうした家庭は家庭内暴力は少なく、家庭に夫がいない家庭内離婚状態がつづいている。一方で庶民層の方で家庭内暴力が多い。それは酒が入った時や粗暴なまま育った幼い人格の者が加害者となる。

掲載写真:家庭内暴力で相談を受ける警察 画像:CWCC提供

おすすめの記事