保健省は、モルヌピラビルが1箱あたり50ドルの割引価格で販売されることを発表した。
上記だけを見ると、ようやくの「朗報」と思いきや、郵便局以外の薬局や診療所では60㌦は変わっていない。つまり、郵便局販売価格+10㌦である。要は公的機関:郵便局のみ値下げである。一般の人にとっては、便利で安価になった訳ではない。Khmer Timesの報道を見ると、よく精査しないと「ぬか喜び」なる。
当初から便乗値上げは予想されていたことであり、先月に郵便局前で炎天下、早朝から並んだ人のなかには、「阿保かいな、何を今更」と思っている者も多いだろう。問題が起こり、怨嗟が生まれ、そして糾弾の動きがでた結果が保健省の通達になったが、60㌦販売を上限としたに過ぎない。ボッタくりのPCR検査も保健省の現状追認姿勢が問われている。
「Molnatris」ブランドの医薬品が2022年3月14日から新しい価格で流通すると述べた。
政府のコロナ対策ワーキングチームは、COVID-19の蔓延を防ぎ、COVID-19のパンデミックに対する真に強力な抵抗をする社会を構築するために、成人の軽度から中等度のCOVID-19にMolnatris(モルヌピラビルカプセル200m)を輸入した。カンボジア政府の予算付けによって、対策チームは月曜日から1箱あたり50米ドルの価格でモルナトリス薬を配布するという。
2022年3月14日、以下の条件の下で、民間の病院、診療所、薬局、サブ薬局、および一般の人々に提供されます。
◇ 個人は1〜10箱分を注文する権利があります
◇ 民間の病院、診療所、薬局、およびサブ薬局は10〜100回分を注文する権利があり(ビジネスライセンスが必要)、1箱の投与あたり最大60米ドルを再販できます
◇ 私立病院、診療所、薬局、サブ薬局、および一般の人々は、最初の購入から少なくとも1週間後に再購入できるという。
なお、値下げだが郵政省管轄の郵便局販売価格は55㌦⇒50㌦となり、従来は郵便局卸し薬局、診療所は60㌦のままとなった。ようやくカンボジア特有の悪名高い(かつてのソビエト連邦)二重価格が解消された。
便乗値上げは許さない、という監視が必要
民間の病院、診療所、薬局、サブ薬局、または上記の価格を超える再販業者の場合、チームは管轄当局と協力して、施行されている手順に従って販売するという。「便乗値上げは許さない、という監視が必要」である。こうした保健省の指示が出ても、お金でどうにかなる国というのが、定着している国であるから、闇価格が残るであろう。闇価格、偽物に注意が必要である。
カンボジアの特殊性か、保健省は指示はするが、実際の同薬の管理販売は郵政省という奇妙なもの。なぜ?という疑問に応える説明は当初からない。所謂トップダウンと省庁間の利害調整の結果だろうか?