カンボジア-中国友好病院 11月末に完成ー実は「一路一帯」の具現化ー

カンボジア・中国友好病院の建設は11月末までに完了する予定です。

保健大臣のMamBunheng博士は、11月23日、同省の代表団を率いて建設現場を視察した。

2019年3月1日、フン・セン首相が議長を務め、病院建設の起工式が行われました。病院はトボンクムン州にあり、トボンクムン、クラチェ、ラタナキリ、ストゥントレン、モンドルキリからの患者を受け入れる地域病院として委任される予定である。

病院は中華人民共和国からの助成金で建てられました。病院の建設と提供には4,566万ドルの費用がかかります。病院には300床の収容能力がある。

来年当初、曰く付きのダラーサコ―リゾート空港の開港

来年から中国資本や中国人がどっと押し寄せる

ダラーサコ―空港、開港構想図

実は上記の病院、カンボジアによくある単なる外国支援の「友好」病院とはどうも性格が違うようだ。軍事基地化の隠れ蓑と米国が監視と警告をしているダラサコ―リゾートの民生版のようなものという見方がある。

ご存じの方もあるかと思うが、11月21日夜放映のNHKスペシャル「広がる“中国化” 一帯一路の光と影」は次のように紹介されている。

「国際社会でますます存在感を高める中国。経済協力をきっかけに、政治・経済などさまざまな分野で、中国の影響を強く受ける国が増えている。その多くが、東南アジア・アフリカなど、中国が掲げる経済圏構想「一帯一路」の国々だ。いかにして中国の影響力が浸透していくのか、その実態を描き、“中国化”が世界に何をもたらすか見つめる。」

とある。

既に習近平政権の唱える「愛される中国」というプロパガンダ(宣伝工作)が環境時報(人民日報)のプロデューサーを迎えてコロナ規制のカンボジアでも着々と進められているなかでの上記の病院建設である。また、米国が中国軍事基地化の隠れ蓑として警告をカンボジア政府に繰り返し、監視を強めているダラーサコ―リゾートのカンボジア最長の滑走路を持つ空港の開港を規を一にする「一帯一路」の具現化であるという見方である。

キーワードは「中国化」、カンボジア外交の対中国への腐心

来年には、コロナ後を見据えて中国資本や中国人がどっと押し寄せてくるだろう。短期滞在の観光客はともあれ、今後5年は、日本や日本人はカンボジアに於いて益々影が薄くなることは間違いない。そのことを踏まえてビジネスや長期滞在の日本人は心したほうが良い。そのキーワードは「カンボジアの中国化」である。

中国としては東南アジア唯一の足掛かりであるカンボジアへの経済攻勢を強めるためのプロパガンダの強化は必須であり、中国国内には「愛される中国」を演出し、また警戒を強める周辺国への足掛かりカンボジアには、テレビからSNSを通じて「愛される中国」のプロパガンダが溢れることは間違いない。

カンボジア政府は中国の焦りともいえる攻勢を巧く利用しながらも、懸念をもった対中国舵取りに腐心しているかに見える。それは「中国ワクチンのお陰と感謝」の記事が連日報道されていることからも解る。

掲載写真:KhmerTimesより

 

 

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