カンボジアとタイ、双方が停戦違反の非難を繰り返す

不安定な停戦が続く中、カンボジアとタイの国境紛争は和らぐ兆しを見せず、両国の外務省は敵対行為停止の合意違反の疑いで非難の応酬を続けている。

カンボジア外務国際協力省(MFAIC)は27日、カンボジア民間人が数十年にわたって暮らしてきた「国境地域へのタイ軍の執拗な侵入」について、タイ外務省に正式な外交苦情を申し立てたと発表した。

タイ国防省によると、25日(月)、タイ軍兵士はカンボジア側の主張するバンテアイ・メアンチェイ州オクロフ県オベイチョアン地区チョーク・チェイ村で、有刺鉄線のフェンスを設置しようと2度試みたが、2度とも村民に撃退されたという。

「タイ軍が前述の境界線部分に有刺鉄線を敷設するなど、継続的に一方的に侵入行為を行っていることで、2025年7月28日に合意された停戦の履行に向けた両政府の努力と決意が損なわれている」と、外務省国際問題局のチュム・サウンリー報道官は27日の記者会見で述べた。

同氏は、8月7日の一般国境委員会(GBC)臨時会合の合意議事録と地域国境委員会(RBC)臨時会合の結果には、双方が相手の空域や領土、停戦の陣地を侵害する軍事活動など、緊張を高める可能性のある挑発行動を行わないことが明確に述べられていると述べた。

「双方は、緊張を高める可能性のある挑発的な行動を含め、紛争の範囲と規模を拡大しないことで合意した」と報道官は述べた。

さらに、「いかなる当事者による軍事手段を用いた一方的な国境画定の試みも、2000年覚書の精神に反する。こうした試みは、陸上国境画定合同委員会(JBC)の任務に違反するだけでなく、双方のJBCの努力と交渉プロセスを損なうものである」と付け加えている。

掲載写真:外務省

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