カンボジアに於ける中国マフィアの跋扈による被害の拡大に苦慮する同国政府だが、中国公安部の職員を受け入れながら、大規模な捜査に着手する予兆がある。各国に被害者が急増、拡大し、国際問題化するなかで、当然、カンボジアの治安組織の能力や腐敗が浮き彫りとなり、カンボジア政府を面子にかけて中国マフィアに対決する姿勢を鮮明とせざるを得なくなった。「マフィアの跋扈は、国家の存亡に関わる」と、認識したか?!今後のマフィア捜査に眼が離せない。
中国の一帯一路に追って、中国マフィアも進出・組織的連携
中国の「一帯一路」政策は、中国系マフィアの海外進出、拠点化の機会を与えたようだ。最初はインフラ支援だが、お金の臭いがするところ、一発屋のような起業家やマフィアが群がるようにやってきて、やがて中国化するという典型がシハヌークビルである。さらに近くのレアム海軍基地やダラサコ―一大リゾートは、中国軍の進出拠点の隠れ蓑として米国が2015年頃から逐次、指摘し、警告している。
また、今年になって中国の開発経済支援の債務の罠にはまったスリランカの破綻と政変、次は高速鉄道を開通させた身の丈に合わぬ開発に乗ったラオスが危ないとささやかれ、巨額の支援や大挙して中国人が進出したカンボジアもまた、政府は懸念を抱えている。こうした図式は、東南アジアに限らず、南アジアのスリランカ、パキスタン、そして中南アフリカの国々が中国による一帯一路に擦り寄った結果、起きている姿であり、また中国系マフィアが跋扈する国々である。東ヨーロッパのモンテネグロといった小国が橋梁建設にGDPの2割の借款は、国民の反発を呼び、新たに選ばれた政府は前政府の政策は「馬鹿げている」と見直しを進めている。
一帯一路は、経済開発とマフィアのの跋扈が表裏となっている。その中国系マフィア、いくつも存在するが、こと利益をめぐって連携を強化しており、いずこの国の治安組織も摘発の多くは、下っ端中国系かさらにその手先となった現地人で、マフィア幹部の連中は、いくつもパスポートを持って各国を渡り歩いて安楽な暮らしを送っているという007映画のような姿である。各国の治安組織も国を超えた連携に努めているが、政治思惑もあって協力はいまいち、かえってマフィアの連携のほうが、強力で効果的であるというのが実態である。
こうした中国系マフィアは、詐欺、人身売買、誘拐、薬物(麻薬)、売春、殺人、臓器売買と、考える限りの犯罪に手を染め、さらに国家を超えて組織化している。
途上国にとって、マフィアの跋扈は「国家の存亡に関わる」
スリランカの国家経済の破綻は、単に中国の債務の罠に陥っただけでなく、こうしたマフィアの跋扈が、大衆蜂起による政変に繋がったのである。現に中南アフリカではマフィア国家ロシアの民間軍事会社ワグネルが事実上、乗っ取った国もある。
シアヌークビル 人身売買取締でマレーシア人女性解放、 中国人ら11人逮捕、 武器押収
国務長官で内務省のスポークスマンであるキュー・ソピーク将軍は、警察が今朝シアヌークビルで人身売買を取り締まった後、マレーシア人女性を解放し、銃器を押収し、11 人を逮捕したと述べた。
2022 年 8 月 23 日、サー ケン副首相兼内務大臣のワーキング グループのホットラインに女性が拘束されたという苦情が寄せられた後、労働者の人身売買事件を取り締まる作戦が実行されています。シアヌークビルの会社の容疑者グループ。作戦の初日、警察は中国人容疑者 5 人を逮捕し、マレーシア人女性 1 人を釈放した。Khieu Sopheak 将軍は、この作戦の後半で、警察は合計 8 人の容疑者を逮捕し、拳銃を押収したと付け加えた。その後、2022 年 8 月 26 日の午前 1 時 30 分、警察は武器を取引した容疑者を捜索し、取り締まり、さらに 3 人の容疑者 (カンボジア人 2 人と中国人男性 1 人) を逮捕しました。押収されたアイテムには、銃器2丁(MatrayetとKalidou)、拳銃1丁、AKライフル1丁、拳銃3丁(合計4丁)、黒のZORAKI、黒のZORAKIブランド、黒のSIG SAURERのブランド1丁、弾丸2発、弾丸240発(265発)が含まれます。合計で)
プレアシハヌーク州政府、強制労働の企業は閉鎖、犯罪者は逮捕と警告
遅ればせながら、Preah Sihanouk 州政府は、人身売買、労働者の拘束、および労働者の虐待に関与の企業に対して厳格な措置を講じることを明言、警告した。
州行政府は、違反者は逮捕され、厳罰に処され、事業は閉鎖されると述べている。
行政府は25日、クオッチ・チャムロウン州知事が議長を務め、州で明らかになった増加している犯罪ケースについて話し合う会議の後、上記の警告を発した。
同州警察署長: Chuon Narin 少将は26日、犯罪者に対して過去に措置が取られたことがあると述べたが、「当局は現在、犯罪を一掃することに固執している」と、弁解じみた発言している。さらに「シハヌークビルでの台湾人の被害者の主張について、ナリン少将は苦情や報告を受けていない」と述べた。「この台湾の件について、上司から何の指示も受けていませんが、この事件が本当なら、行動を起こすでしょう」と同氏は言う。
しかし26日に本サイトがアップした記事(下掲載)は、
英国の権威ある日刊紙ガーディアン紙が、「何百人もの台湾人が、東南アジアの人身売買組織によって意思に反して拘束され、電気通信詐欺ネットワークで働かされている数え切れないほどの捕虜の中にいる」と報道をしたことを受けて、ベトナム、インドネシア、台湾のメディアが大きく取り上げ、それがKhmer Timesの記事となった物である。当事国としてカンボジアの危機感は薄いと言わざる得ない結果となっている。
ベトナム外務省、騙された在カンボジアのベトナム人を保護と発表
8 月 25 日、ベトナム外務省・レ ティ トゥ ハン報道官は、多くのベトナム人がだまされてカンボジアで不法就労したという問題について国内メディアに最新情報を伝えた。
同省の定例記者会見で、彼女はベトナム政府がこの問題に細心の注意を払っていることを強調した。両国のメディアは最近、多くのベトナム人がだまされてカンボジアで不法就労し、困難に直面していると報じた。その事実に直面して、カンボジアの外務省とベトナムの代表機関は、国内の省庁、部門、地域、特にカンボジアと国境を接する州、およびカンボジア当局と緊密に協力して、情報を収集および検証し、多くの市民保護措置を実施してきました。困っている人を本国に送還する。500 人以上のベトナム市民が安全に帰国するのを助けられ、他の何千人もの人々が手続きの処理で支援を受けた、とハン氏は述べ、公安省は多くのギャングを取り締まり、人々を違法にカンボジアで働かせたとして多くを逮捕したと述べたという。今年の上半期。
プノンペン 外国人を逮捕、7kg以上の麻薬を押収
カンボジアの麻薬取り締まり警察は25日午前、麻薬の所持と密売の疑いで外国人を逮捕し、7kg以上の麻薬を没収したと、国家警察は木曜日に発表した。
この 26 歳の男性は、月曜の夜、首都プノンペンのマカラ 7 区にある彼のコンドミニアムの部屋への家宅捜索中に、数か月にわたる捜査の末に逮捕されました。
逮捕者国籍は不明、中国人であろう
国家警察はウェブサイトで、「家宅捜索中に容疑者から約7.53kgのエクスタシー(MDMA)と10.7kgの化学物質が押収された」と述べた。東南アジアの国には、麻薬密売人に対する死刑判決はありません。その法律の下では、違法薬物を 80 グラム以上密売した罪で有罪判決を受けた者は、終身刑に処せられる可能性があります。カンボジアは 2022 年 1 月から 7 月の間に 125 人の外国人を含む 9,151 人の麻薬容疑者を逮捕し、3.27 トンの違法薬物を押収した。
このニュース、外国人の国籍が明らかにされていないが、コンドミニアムに住む外国人とは、中国人であろう。日本人を含む外国人の運び屋も捕まっているが、現在までのカンボジア国内メディアの報道を追う限り、上記の125人の外国人の95%以上は中国人である。
掲載写真:Khmer Timeより