12月22日、タイ政府は、「新型コロナの変異ウイルスのオミクロン株の感染拡大を受けて国外からのワクチン完了の旅行者を対象に入国時の隔離を免除する制度の新たな申し込みの受け付けを22日から停止する」と発表した。観光業界などから影響を懸念する失望の声があがっている。
23日以前の予約なしの入国は7日間隔離、サンドボックス方式は継続中
タイ政府は、新型コロナウイルスの影響で打撃を受けた経済の立て直しに向けて、先月から日本を含む63の国と地域からの旅行者を対象として、ワクチン接種を終えていることなどを条件に入国時の隔離を免除していたが、20日までに国外から入国した60人余りが変異種オミクロン株に感染していることが相次いで確認された。
これを受けて、タイ政府は感染拡大を防ぐため、隔離を免除する制度の新たな申し込みの受け付けを22日から停止すると発表に到った。まだ申し込みをしていない人たちは、今後入国する場合は、少なくとも7日間、ホテルでの隔離などが必要となる。
なお、プーケットのサンドボックス方式は続いている。
また、22日付でタイ政府観光庁はその公式Webサイト日本語版に下記のような<緊急告知>を掲載しています
【緊急告知】
2021年12月22日00:00時(タイ現地時間)よりThailand Passシステムにおける「検疫隔離免除(Test&Go)」および「サンドボックス制度利用(プーケットを除く)」によるタイ入国申請の受付を当分の間停止致しました。
現在のCovid-19の状況により、タイランドパス(Thailand Pass)の登録方法が以下の通り変更になりました。
– 2021年12月22日00時00分(タイ時間)より、Test & Go(テスト&ゴー)方式を一時停止します。
– Alternative Quarantine(AQ)での検疫隔離及びプーケット・サンドボックス(プーケット内のホテルのみ)のみ登録可能となります。
– すでにTest & GoまたはSandboxプログラムで承認されている申請者は、タイへの渡航に際しQRコードが引き続き有効です。
– 登録済みでQRコードを受け取っていない申請者は、申請書が承認プロセス中につき、それに応じて結果が通知されます。
– タイに入国するすべての旅行者は、Test & Goまたは、Sandboxスキームにより、政府指定の会場にて2回目のRT-PCRラボテストを受ける必要があります。(費用はタイ政府負担)
*上記の告知:https://www.thailandtravel.or.jp/news/97649/
22日 新規感染報告2532人 31人死亡 オミクロン株累計104人に
タイ政府の新型コロナウイルス感染症対策センターによると、22日に報告があった新型コロナの新規感染は国内感染2491人、検疫隔離中の入国者、帰国者41人の計2532人、死者は31人だった。
刑務所を除く都県別の国内感染は多い順にバンコク都421人、東部チョンブリ県150人、中部サムットプラカン県128人。
検疫隔離中の検査で陽性となったのは米国(10人)、フランス(6人)、英国(5人)、日本(1人)など17カ国からの入国者、帰国者である。
こうした状況のなか、オミクロン株恐怖の噂でカンボジア人出稼ぎ労働者が帰国しようと国境に向かっている。
掲載写真:タイ政府・観光庁より