まだ続くオンライン詐欺事件、外国人230人超を拘留、救出、出身国へ 
救出された外国人労働者、

プレアシハヌーク州シハヌークビル市 でのオンライン詐欺活動が衰退しているという見方も出ているが、約 233 人の外国人 (うち 35 人は女性) が、11 月 30 日から金曜日までの市内での違法なオンライン ギャンブルに対する活動で拘留された。

州警察署長: Chuon Narin 少将は、陳述が記録された後、先ずは数人の違法ベトナム人労働者が強制送還され、残りの人々、主に中国人は、尋問と調査のため、シアヌークビルに拘留されている。」「プノンペンの入国管理総局(GDI)に中国人のグループが送られ、行動が取られました。」、「これらの外国人は違法なオンラインギャンブルに関与していますが、人身売買や性的人身売買には関与していません。私たちは捜査を続けており、犯罪者をすぐに法廷に送る予定です」などと説明している。

同警察署長は、プレア・シアヌーク副知事のマン・シネスと副検事のペン・ピセスが率いる法執行官のチームによって11月末の3日間に捜索が行われたと述べている。

警察によると、「11 月 29 日に国家警察のホットラインに通報があった後、彼らは建物を取り囲み、シアヌークビル市ベイ自治区ムオイ村の商業ビルを捜索しました。」、「敷地内に 233 人の外国人が見つかり、さらに建物の 3 階で 5 人の中国人が発見されました。」、「外国人労働者は拷問や虐待を受けていなかった」という。

12月2日(金)の声明では、11 月 30 日以降、24 人が女性である 104 人の外国人が強制送還されたと述べている。なお、インド人 2 人、米国人 1 人、ラオス人 2 人、中国人 4 人、ベトナム人 95 人は、プノンペン国際空港やカンポット州の Prek Chak(ベトナム国境にある) 国境検問所を通じてカンボジアを出国したという。また同声明によると、外国人は不法滞在と不法就労で逮捕され、一部の外国人は 3 年間カンボジアへの再入国を禁止されている。

外国人の多くは中国、ベトナム人であるようだ。Khmer Times

この大規模な捜査、同日同紙のKhmer Timesのその後の報道記事では、11月30日~12月2日の捜索となっている。また、捜索時の商業ビルでの中国人5人は、無関係として釈放されている。この大捜索だが、内務省への通報によって行われたようである。

カンボジア国内報道では、「不法労働の外国人がオンライン詐欺事件に従事していた」あたかも「勝ってやってきたんだ」という報道姿勢で、警察も当初は各国の要請により「救出」としていたが、今では「逮捕」「強制送還」という風な見方が主潮となっており、肝心の中国系マフィアが仕組んでいる事実にはほとんど触れなくなった。実際は、騙されて応募した労働者は逮捕しても、応募側のマフィア組織には手が付けられていないのだろう、と思われる。

プレア州副知事: Long Dimanche 氏は先月、「同州の主に Sihanouk ville での取り締まりが大きな成功を収め、その結果、その領域内のすべての詐欺行為が閉鎖された」と述べていたが、この大量国外通報については、その時点で触れられておらず、また国内メディアも報道していない。同副知事の「領域内のすべての詐欺行為が閉鎖された」という言葉のみが、一人歩きしていた感がある。これで終わりになるとは思えないといのが、内外の正直な見方であろう。

また、今回の報道では各国からの要請を受けての違法外国人労働者の摘発、拘留だが、各国は自国民の救出と捉えているが、今回の救出作戦でオンライ詐欺の首謀者組織である中国系マフィアについては、報道は全く触れていない。奇妙なことである。

掲載画像:Khmer Times

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