11月11日(金)は、朝からプノンペン上空を何機ものカンボジア軍ヘリコプターが飛び、なかには上空を巡回する機もあり、うるさかった。それだけカンボジア政府が米国大統領が訪れるというので、警備にピリピリしているのだろう。ヘリコプタが上空を何機も往くの眺めながら、警備はともかく日頃の軍の能力として一機でも落ちて来ないか、大丈夫かいな、と心配になったのは筆者だけであろうか。早速、SNS上では怪し気な噂が飛び交っているようである。
このほど、「ジョー・バイデン大統領を保護している米国の治安部隊(SP セキュリティーのことか?)が、彼らの代表団を撮影した人物を一目で撃つ」というSNS上の噂は、内務省・報道官:キュー・ソピーク将軍によって否定された。
匿名のソーシャル メディア ユーザーが、「11 月 12 ~ 13 日に開催される ASEAN サミットに出席するバイデン大統領率いる米国代表団の写真を撮る人々を米国治安部隊が撃つ可能性があると主張するメッセージ」をSNS上で広めた後、ソピーク将軍はこのフェイク・デマについてコメントする際、断固たる態度を示したという。
「この虚偽の情報は混乱を招いており、政府はソーシャルメディアのユーザーがこの種のフェイクニュースを拡散するのをやめるよう求めています。」
と同将軍は述べた。
公道や制限されていない場所での写真撮影は許可されています。彼は市民に対し、公式の車列の後ろでバイクや車を運転しないよう呼びかけたという。当然、プノンペンに1万人以上配置されたという軍・警察が警備に当てっているのだから、一般人が見られる場所も限られている。
この発表は、昨日、匿名のソーシャル メディア ユーザーがメッセージを投稿して噂が拡がった後に行われた。
匿名のメッセージは、この 3 日間、ASEAN サミット中にセキュリティと秩序が強化され、「市民は代表団の車列が使用するため、ロシア連邦大通りを使用してはならない」ことを人々に通知する名で、
「ロシア連邦大通りは、代表団の車列が使用するルートであり、他の車両に制限されています。人々が車列のそばを通り過ぎると、ボディーガードは車列が追跡されていると疑い、背後にいる人を撃ちます。」
というメッセージである、という。
いずれにせ、ヘリコプターの騒音といい、この種の噂といい、警備責任者と動員される軍・警察官は大変である。朝からのヘリコプターの音が煩いと言っていたプノンペン住民も11時過ぎにはいつもの日常風景に戻っていた。
掲載写真:Khmer Times