シハヌークビル沖の島が麻薬の隠し保管所、海軍が発見
2月6日の夕方、プレアシアヌーク州のサムエム島ロンタウン島区のポゥロ島(Poilo Island)で海軍がパトロール中に460 kgを超える違法薬物が発見し押収した。
カンボジアは、交通事故、強盗・泥棒・銃器犯罪と中国人のマフィア、薬物犯罪の話題に事欠かない。タイとカンボジア、警察や治安機関をあざ笑うように麻薬がらみの事件が後を絶たない。そこに中国人マフィアの跋扈と来る。

早速、警察を統括するサーケン内務大臣は、「プレアシアヌーク県ロンサムレム島区ポロ島で500kg近くのケタミンが発見された最近の事件に関して、カンボジアに密輸されている薬物の出所を明確に特定するよう調査官に指示した。」

*ポゥロ島はシハヌークビル沖のロンサムレン島の行政区に編入されているが、さらサムレム島から南西50㌔ほどのサンゴ礁に囲まれた2つの島である。カンボジア領としては南西端の島で普段は無人島(一時的に住み着く漁民はいる)である。まさに辺境の絶海の島である。そこに麻薬組織が目を付けた。大量の麻薬中継保管所を設けたのであろう。

同氏は、「2月9日に同省で講演し、海外から密輸される薬物の国際的な供給源を特定することに焦点を当てて、さらに多くの調査作業を行う必要がある」と述べている。

同氏は、隠されていた500kg近くの麻薬はカンボジアで使用される目的ではない可能性が高いと強調している。むしろ、犯罪者はおそらくベトナムやタイなどの人口の多い近隣諸国に配布するために、カンボジアを経由してそれらを密輸し、中継点としてポゥロ島を隠し場所をしていた、と見ている。つまり大規模な麻薬組織の手になる隠し保管所である。

海軍副司令官のTea Sokhaによると、2月6日の定期パトロール中に、海軍安全保障委員会(NCMS)の最前線海軍安全保障司令部の海軍が島に隠されていた465kgの麻薬を発見したもので、麻薬取締局事務局長メアス・ビリッツ(Meas Vyrith)氏は、「海軍が500kg近くのケタミンを発見したので、現在、それを綿密に調査し、包装に使用される方法などを調べて、これが過去に遭遇したあらゆる薬物事件に関連している可能性がある。」と述べている。

同事務局長はまた、昨年、警察が麻薬に関連して2万人以上の容疑者を逮捕したと指摘した(事実、刑務所は一般の犯罪者と薬物関連の刑期者で満杯状態である)。また、全国で3トン以上の麻薬を押収し逮捕した事件は2020年に前年比較6%増加した、という。

*掲載写真:押収した大量の麻薬 画像:Phnom Penh Post の警察公表写真。

 

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