ホーチミン市のパスツール研究所は、カンボジアで 1人の死亡者を含む 10 人以上(疑わしい感染者を含む)の鳥インフルエンザウイルスの人への感染が報告された後、南部地域の各省に鳥インフルエンザの警告を発した。
同警告は、ベトナム南部と国境を接するカンボジアのプレイベン州で、1人の死亡を含む2人のH5N1型鳥インフルエンザ・ウイルスの人へ感染といくつかの疑わしい症例を報告を受けて、24日(金)に出された。
カンボジア当局は23日(木)、11 歳の少女の死亡を報告し、彼女と接触した 12 人の検査を開始した。彼女の父親も検査で陽性であった報告している。世界保健機関(WHO)もまたカンボジアの感染状況を注視し、カンボジア当局と緊密に連絡していると述べている。
ホーチミン市のパスツール研究所・副所長:グエン・ヴ・トゥオン博士は、南部の地域は鳥インフルエンザのウイルス性肺炎の監視を強化し、疑わしい症例からのサンプルを研究所に送って、発生を食い止めるための検査を行うべきだと述べた。
WHOは、2月初めに鳥インフルエンザによる人へのリスクを低いと評価していた。ベトナムは、2022 年 10 月に 8 年ぶりに A/H5N1 型鳥インフルエンザのヒトへの感染例を記録している。フート省北部の幼女(5歳)は、鳥インフルエンザの感染で発症する 1 週間前に病気のニワトリやアヒルの肉を食べていたことが解っている。幸い幼女は治療後に回復している。
タイも鳥インフルエンザウイルスの監視を強化
カンボジア東部で 少女(11歳)が鳥インフルエンザ感染によって死亡したことを受け、タイ政府の保健機関による疾病監視の強化が求められている。
このカンボジアの事件に対応して、タイ国立遺伝子工学及びバイオテクノロジーセンターのウイルス学者:アナン・ジョンケウワッタナ博士は、Facebookの投稿を通じて、鳥インフルエンザとして一般に知られているH5N1ウイルスの監視を強化するよう政府に要請したという。
*なお、カンボジア、ベトナム、タイの地方行政の単位は、州、省、県とその名称がそれぞれ国で異なります。
掲載写真:Vietnam Express及びタイのメディアよりKhmer Timesが転載